六義園とは?

「六義園(りくぎえん)」は、東京都文京区という都会の真ん中にありながら、およそ87,000平方メートル(東京ドームの2倍ほど)という広大な面積を誇ります。江戸幕府の側用人だった柳沢吉保が、五代将軍・徳川綱吉から賜った駒込の地に造った下屋敷の庭園でした。造られた当時から、同じく文京区にある「小石川後楽園」とともに江戸の二大庭園として名を馳せたそうです。

大きな池を中心に、その周りに回遊できるよう園路を巡らした、京都の桂離宮にも見られる「回遊式築山泉水庭園」です。柳沢吉保自身が設計から指揮まで行い、平坦な土地に盛り土をして丘を造り、池を掘り、7年もの歳月をかけて、1702年、起伏のある景観の見事な庭園が完成しました。

明治に入って、三菱創設者の岩崎弥太郎氏の所有となったのち、1938(昭和13)年に当時の東京市に寄付されたことから一般公開されるように。関東大震災や東京大空襲の被害を受けず、江戸時代の造園された時の面影を今に伝える六義園は、1953(昭和28)年、国の特別名勝に指定されました。

現在は都立公園として都民はもちろん観光客も多く訪れるスポットとなっています。植物におおわれ、四季折々の花々を楽しめるほか、園内には展望所や休憩所、茶屋などもあるので、美しい庭園をゆっくりと散策することができます。

見どころ

シンボルのしだれ桜鑑賞!春だけの迫力ある美しさ

園内には約40本の桜の木が植えられていて、桜の花の季節には一層華やかです。内庭大門をくぐると、目の前には六義園のシンボルともいえる、大きなしだれ桜の木が見えます。高さ15メートル、幅20メートルというこのしだれ桜は、毎年3月下旬頃の満開の時期には、まるで流れ落ちる滝のように咲きほこる姿が圧巻の美しさです。

そして、しだれ桜が散る頃になると、ソメイヨシノが咲きはじめます。ソメイヨシノは国内でも最もよく見られる桜の品種です。しだれ桜とソメイヨシノが植えられている六義園では、ほかよりも長い期間で桜鑑賞が楽しめるのも魅力です。

紅葉スポットとしても外せない!日本庭園の秋を満喫

春の桜の華やさも有名ですが、有名な秋には紅葉スポットとしても人気です。11月下旬ごろには約400本のイロハカエデ、そして約560本のイチョウ、ハゼノキなどが赤やオレンジ、黄色に色づきます。園内のあちこちで紅葉が楽しめますが、中でも3つのスポットは見逃せません。

  • 中の島

庭園の中心に配された大泉水には浮き島がいくつかあり、「田鶴橋」という名の橋が架けられた「中の島」もその1つです。「妹山・背山」と名付けられた築山があり、秋になると起伏のある中の島は紅葉で彩られ、とてもきれいです。田鶴橋から先は立ち入ることができませんが、対岸からの眺めは美しく、水面に映る紅葉もまた風情があります。六義園でも一番の紅葉スポットと言えるでしょう。

  • 渡月橋

後堀河天皇が詠んだ水面に月が映る姿を愛でた和歌から名付けられたのが「渡月橋」です。2枚の大岩が池に架かる様子と周りの木々の紅葉が重なる景色からは和の趣を感じられます。橋を渡りながら周りを眺めた後は、渡月橋が横から眺められる芦辺茶屋跡のベンチに腰掛けて、じっくりと紅葉の季節を楽しむのもおすすめです。

  • つつじ茶屋

正門からは一番奥手にある「つつじ茶屋」は、柱や梁にツツジの古い木材を使って明治時代に建てられた東屋(あづまや)です。色鮮やかな紅葉とつつじ茶屋の雰囲気は、日本の秋の景色の素晴らしさを感じさせます。

季節ごとの花や植物が織りなす美しい景色

六義園では、みごとな桜や紅葉のほかにも季節ごとに美しい花々が咲きます。また、冬には雪吊りといった日本庭園ならではの伝統美を見られるなど、どの時期に訪れても四季の変化を感じさせる美しい景色を堪能することができます。広大な庭園には、次のような様々な植物が植栽されています。

春:サクラ(しだれ桜(エドヒガン)、ソメイヨシノ)、ツツジ、サツキ、ヤマブキ、ミズキ、エゴノキ、コブシ、キブシ
夏:アジサイ、タイサンボク、ハギ、ムラサキシキブ、モクゲンジ
秋:紅葉(モミジ、ハゼ)
冬:ロウバイ、ツバキ、ウメ

桜の季節が過ぎた4月中旬から5月上旬に咲くツツジも見応えがあります。約30種類1,000株ほどが植栽されていて、開花時期には赤、ピンク、白、紫の鮮やかな花が園内のあちこちで見られます。中でもツツジが最も美しく見られるスポットは「藤代峠」です。園内で一番高い築山の斜面にツツジが群生していて、一斉に咲く景色は圧巻。下から見上げるのもいいですが、築山には階段で登ることもできます。ツツジでいっぱいの園内の景色を上から眺めてみてもいいですね。

木々の緑におおわれた「滝見茶屋」は、暑い季節に涼を取るのにぴったりのスポット。東屋のすぐ横を渓流が走っていて、岩の間から流れ落ちる滝の景色とその音が心地よく、涼しさを感じさせます。千鳥橋の趣ある姿を眺めながら、しばし足休めの時間を過ごしてみてはいかがでしょう。

あまり雪の降らない東京ですが、冬になると六義園の木々にも冬支度として「雪吊り」施されるのが恒例となっています。霜や雪の重さから枝を守るために縄を張る雪吊りは、降雪量が多い地域の日本庭園ならではの伝統技能で、なかなか見ることのできない冬の風物詩です。六義園では解説を聞きながら雪つりを作り上げていく様子が見られる「雪吊り見学会」も行われます。

茶屋で一息、景色とお茶を味わう!

風情ある4つの土橋の1つ「白鴎橋」のそば、大泉水のほとりにある「吹上茶屋」では、お抹茶セットを提供していて、散策途中に一息ついてゆったりとした時間を過ごせます。お抹茶と一緒に季節をイメージした上和菓子、和三盆を味わいながら、庭園の景色を楽しんでください。冷やし抹茶も選べますので、暑い季節に涼を取るのもいいでしょう。

こちらでは、しだれ桜やツツジなど六義園の見どころが描かれた手ぬぐいなどのオリジナルグッズも販売されています。お土産に選んで持ち帰るのもいいですね。

桜と紅葉の季節には内庭大門を入って左手の茶室「心泉亭」でもお抹茶と和菓子をいただくことができます。また、春はしだれ桜の近くに「さくら茶屋」、秋には「もみじ茶屋」といった屋台が登場し、販売される和スイーツも楽しめます。

中でも「三福団子」は六義園名物。味は、黒蜜きなこ、しょうゆ味、くるみ味噌の3種類から選べます。他にもジェラート、おでんや玉こんにゃく、ドリンクも。テーブルとイスが用意されているので、ゆっくり軽食と周りの景色を楽しめます。

幻想的なライトアップ

例年、春と秋、桜が満開の時期と紅葉が見頃を迎える時期になると、ライトアップされ幻想的な庭園を見ることができます。シンボルの大きなしだれ桜のライトアップは必見。昼間とはまた違う迫力ある美しさです。

秋のライトアップは、春の桜の頃とはまた違った趣です。ライトに照らされる赤や黄色、オレンジに色付いた木々が、大泉水の水面に鏡のように映る景色は、一見の価値ありです。ライトアップ期間中は、最寄りの駒込駅から一番近い「染井門」が開門されます。

開催状況や時期は年により異なります。詳細や最新情報は、公式ホームページや公式ツイッターにてご確認の上、お出かけください。

六義園 施設情報

基本情報

【開園時間】9:00〜17:00(最終入園は16:30まで)
※春と秋のライトアップ期間中は9:00〜21:00(最終入園は20:30)
【吹上茶屋 営業時間】9:00〜16:45 (ラストオーダー16:30)
※春と秋のライトアップ期間中は営業時間の延長あり
【休園日】12月29日から1月1日まで
【入園料】左から順に、一般/65歳以上

  • 一般入園料
    300円/150円
    20名以上の団体
    240円/120円
    ※小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
    ※みどりの日(5月4日)、都民の日(10月1日)は無料
  • 六義園のみ年間パスポート
    1,200円/600円
  • 9庭園共通年間パスポート
    4,000円/2,000円
  • 六義園・旧古河庭園共通入園引換券
    400円/400円

【庭園ガイド】
料金:無料
開催日時:土曜日・日曜日・祝日:午前11時と午後2時
所要時間:各回60分程度
ガイド方法:当日、正門に集合。1グループ(5名以内、途中参加不可)につき、エリア毎のガイドを実施
※希望者多数の場合は、参加できない場合もあります。
※現在は日本語ガイドのみ
※状況により中止となる場合がありますので、当日の開催状況については電話でご確認ください。

【住所】
東京都文京区本駒込6-16
【駐車場】なし
【再入園】不可
【公式ホームページ】https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index031.html
【公式ツイッター】https://twitter.com/RikugienGarden (@RikugienGarden)
【TEL】六義園サービスセンター 03-3941-2222

アクセス情報

【電車でのアクセス】

  • JR山手線「駒込駅」南口から徒歩約7分
  • 東京メトロ南北線「駒込駅」2番出口から徒歩約7分
  • 都営三田線「千石駅」A3番出口から徒歩約10分

よくある質問Q&A

園内での飲食はできますか?

園内にお弁当などを持ち込んでの飲食はできますが、アルコール持ち込みは禁止されています。また、文化財庭園であることから、芝生地内への立ち入りや敷物利用はできません。飲食は園内に設置されたベンチを利用しましょう。

ペット同伴の入園はできますか?

ペットの同伴は、ケージ等に入れての入園も含め、不可となっています。また、窓口でのお預かりもしていないのでご注意ください。

園内を観覧するのに、どのくらいの時間がかかりますか?

池の周りを中心に散策するのなら約30分です。全体を見て回ったり、園内のお茶屋を利用するのであれば約1時間くらいが目安です。

車椅子での入園はできますか?

車椅子での入園は可能です。車椅子でも利用できる多目的トイレは正門にあります。車椅子貸し出しもあるので、希望の際は窓口にてお尋ねください。なお、段差などで車椅子利用では通行できない場所もありますので、園内散策の際は園内パンフレットに記載されている車椅子通行可能ルートや窓口にて、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。